Warner Music Lifeよりお届けするスタッフ・ブログ内<邦楽名盤コーナー> 第5弾!
今回お届けする第5回では、4回にわたって続いた中森明菜はちょっとお休みして、先日めでたく活動再開が報じられた憂歌団が1993年9月にワーナーミュージック移籍第1弾としてリリースしたアルバム『GON-TA』をお届けします!
憂歌団は1970年に同じ大阪の高校で出会ったヴォーカルの木村充揮とギターの内田勘太郎により結成され、74年に不動のメンバーとなったベースの花岡献治とドラムスの島田和夫が加入、75年に「おそうじオバチャン」でデビューしました。デビュー曲や「パチンコ~ランラン・ブルース」に代表されるブルースを基調にしたオリジナル曲や「君といつまでも」に代表される独自のセンスが光るカバー曲、そしてライヴでの圧倒的な演奏力と観客との絶妙なコール&レスポンスが大きな人気となり、いったん解散する1998年まで25年以上にわたって精力的なレコード・リリースとライヴ活動を続けてきた、言わずと知れた日本屈指のブルース・バンドです。今回ご紹介する『GON-TA』はオリジナル・アルバムとしては12枚目のアルバムで、アルバム収録曲の「WOO CHILD」が映画「月はどっちに出ている」の主題歌として、翌10月にシングル・カットされています。映画「月はどっちに出ている」は崔洋一監督作品、岸谷五郎主演、ルビー・モレノ出演による、在日コリアンのタクシー運転手と日本で逞しく生きるフィリピン人女性の恋愛模様を軸に周辺をとりまく様々な人々とのかかわりを描いた作品で、第44回ベルリン国際映画祭でも上映され、第17回日本アカデミー賞 優秀作品賞/優秀監督賞/優秀主演女優賞/優秀脚本賞/優秀編集賞/新人賞を受賞し、その他にも国内の様々な映画賞を受賞するなど高く評価された作品です。主題歌「WOO CHILD」はトシ・スミカワ作詞、増田俊郎作曲による楽曲で、今は離れてしまった大切な人へやさしく語り掛けるように歌う切ない、でもどこか優しい想いが伝わるバラードです。他の収録曲は、アルバムの冒頭を飾る憂歌団らしい楽しい曲「気分上々」、7月に先行シングルとしてリリースされた「純愛だけど朝帰り」は大御所阿久 悠作詞、花岡献治作曲による、妙にこざっぱりしたタイトルとおりの叶うのにはハードルが高そうな純愛POP、憂歌団らしい幽玄ソング「東京 酔っぱらいブルース」、のちに主題歌を担当するアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」にも通じる「俺たちゃユーレイ」など、全体的にデビューして20年になろうとするヴェテラン・バンドの余裕と、随所に光るアルコール的なノリが心地よい、リラックスできる作品です。 残念なことに2012年10月にドラムスの島田和夫が急逝しますが、その死をきっかけに昨年再結成が発表され、大阪と東京で復活ライヴが行われ、新たなドラムスに元RCサクセションの新井田耕造を迎えることになった新生憂歌団。今年3月12日には木村充輝と内田勘太郎の2人による〝憂歌兄弟"のアルバム『憂歌兄弟』がリリースされ、新生憂歌団によるライヴも大阪と東京で行われることも発表されるなど、これからの憂歌団の活動にもますます注目が集まりそうです。筆者も新生憂歌団ライヴに駆け付けたいと思います!3月12日よりワーナーミュージック・ジャパン在籍時の3枚のオリジナル・アルバム『GON-TA』、『知ってるかい?』、『ブルース・バウンド』とシングル「風を追いかけて~CHASIN' THE WIND」が各大手配信サイトにて好評配信中ですので、ぜひチェックしてください♪アルバム『GON-TA』 1. 気分上々 沖てる夫作詞 内田勘太郎作曲 春日博文・増田俊郎・内田勘太郎編曲2. WOO CHILD トシ・スミカワ作詞 増田俊郎作曲 憂歌団・増田俊郎編曲3. ミナミの楽園 トシ・スミカワ作詞 増田俊郎作曲 憂歌団・増田俊郎編曲4. 夢のワルツ 花岡献治・塔 大介作詞 花岡献治作曲 憂歌団編曲5. SWEET & MELLOW 木村充揮作詞 内田勘太郎作曲 憂歌団・宮原 透編曲6. 純愛だけど朝帰り 阿久 悠作詞 花岡献治作曲 難波正司編曲7. CHIKITA DOLL 内海利勝作詞・作曲 憂歌団編曲8. シューズの紐 沖てる夫作詞 内田勘太郎作曲 憂歌団編曲9. ほし草の夢 塔 大介作詞 花岡献治作曲 憂歌団編曲10. 東京 酔っぱらいブルース 沖てる夫作詞 内田勘太郎作曲 憂歌団編曲11. 俺たちゃユーレイ 沖てる夫作詞 内田勘太郎作曲 憂歌団編曲12. 苦労の缶詰 沖てる夫作詞 内田勘太郎作曲 憂歌団編曲13. やさしい女 沖てる夫作詞 内田勘太郎作曲 憂歌団編曲iTunesからアルバム購入はこちらhttps://itunes.apple.com/jp/album/gon-ta/id834012137
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