SKID ROW【F's GARDEN -Handle With Care- Vol.22】
平成最後の冬の真っ只中。みなさんお元気ですか?
今回取り上げたいタイトルはそんな平成の最初にリリースされたアルバムの30周年記念盤です。
ただしこのアルバム、今のところ残念ながらデジタルのみのリリースとなっています。
1989年、メタルシーンではGuns N' Rosesの登場とMETALLICAなどのスラッシュメタルの台頭で80年代中盤から流行っていた王道のヘアメタルが徐々に飽きられていく土壌が出てきた時期でした。
もちろんBON JOVIやPOISON、DEF LEPPARD、WHITESNAKEは当然のようにヒットチャートには上がってきてはいましたが、若い子たち(自分もそうでした)はもっと激しいのを求めてさまざまなジャンルに浮気していきました。
RED HOT CHILI PEPPERSやJANE’S ADDICTION、FAITH NO MOREなんかのオルタナティブロックが注目され始めたのもこの時期あたりからですよね。
そんな時期にデビューしたのがSKID ROWです。
SKID ROWはニュージャージー出身の5人組バンド、正確に言うとボーカルのセバスチャン・バックはカナダ人ですが。ギターのデイブ・スネイク・セイボがジョン・ボン・ジョヴィの幼馴染でジョンが運営するレーベル「New Jersey Underground」の協力を受けアトランティックレコードからこの「SKID ROW」でデビュー。アルバムは「Youth Gone Wild」、「18 And Life」、「I Remember You」などのヒット曲もあり大ヒット。日本でもセバスチャン・バックの甘いルックスと激しい曲ありバラードありの幕の内弁当的なアルバムの内容であっという間にファンを増やし初来日公演から関東地方だけでNHKホール3日間プラスクラブチッタで公演と一気にスターダムへと上りつめていきます。
Skid Row - Youth Gone Wild (Official Music Video)
Skid Row - I Remember You (Official Music Video)
アルバムの内容は先ほど幕の内弁当的内容と書きましたが、1曲目の「Big Guns」から4曲目の「Piece Of Me」まで激しい楽曲が続き5曲目の「18 And Life」でバラードが入り、6曲目の「Rattlesnake Shake」をはさみSKID ROWのアンセムというべきナンバー「Youth Gone Wild」、そして「Here I Am」、「Makin' a Mess」とまた激しい楽曲が入りSKID ROWのバラードといえばこれ的な「I Remember You」、そして「Midnight」からインストの「Tornado」に続く今考えても良く出来たメタルアルバムだと思います。
そして今回取り上げた30周年記念盤、未発表曲はベスト盤にも入っていた「Forever」1曲ですが、当時のライブが10曲収録されてます。
1stアルバムに入っている「Can't Stand the Heartache」、「Midnight」以外の9曲とKISSのカバー「Cold Gin」。デビュー当時の荒々しい演奏とセバスチャン・バックのFから始まる4文字連発のMCがしっかり収録されており、非常に満足度が高いです。
ただ、去年発売されたGuns N' Rosesの「APPETITE FOR DESTRUCTION」やMETALLICAの「...And Justice For All」の記念盤と比べて収録内容が少ないので次の記念盤や今回のフィジカルリリースがあるようならば是非追加でまだある未発表曲やデモ、そして現在では入手しづらい「Make a Difference Foundation:Stairway to Heaven/Highway to Hell」というコンピレーションに収録されていたSEX PISTOLSのカバー「Holidays In The Sun」の収録をお願いしたいところです。
SKID ROWは次のアルバム「Slave to The Grind」ではスラッシュメタル顔負けの疾走チューンの表題曲、そして曲名にもFから始まる4文字を入れてしまった「Get The F**k Out」を収録。
「Get The F**k Out」についてはロンドンのウェンブリースタジアムでのライブで主催者側からこの曲をやったらライブをキャンセルするとのお達しが出ていたがセバスチャン・バックがMCでその手紙を(もちろんFから始まる4文字も交えつつ)読み上げて演奏するという逸話もあります。当時出た「Wasted Time」のシングルにカップリングでMC丸ごと収録されていましたが現在は当然廃盤でデジタルでも再発されていないので、もし「Slave to The Grind」の記念盤が出るようなことがあれば是非とも収録して欲しいです。
1998年セバスチャン・バックが脱退後、オリジナルメンバー揃ってというのはないですが、これを期にオリジナルメンバー復活、そして来日してくれたらなあと思う今日この頃です。
今のボーカリストのZPサートもDRAGONFORCE出身だけあってうまいんだけどやっぱりセバスチャン・バックに比べると華がないなあ。
やまやま
とある音楽配信の会社の中で編成や営業などの仕事をしてます。
中学の頃にメタルに出会ってからまさかこの年まで聴いてるとは思いませんでした。
このブログでちょっとでも普段聴かない音楽に興味を持ったり、昔聴いてた音楽を思い出すなんて事があれば嬉しいです。
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