ヴァン・ヘイレン「5150」【F's GARDEN -Handle With Care- Vol.28】by やまやま

どうも、やまやまです。

ゴールデンウィークも終わり、カレンダーを見るたびに5月から7月中旬までの祝日のなさに絶望する毎日です。6月にも1つくらい祝日作ってくれてもいいのに。 


さて、今回紹介したいのはVAN HALENが1986年に発表した人によっては評価が真っ二つに分かれる名作です。


「5150」


VAN HALENの代表曲はと問われたらまあ大体「You Really Got Me」や「JUMP」と答えるのがベストアンサーなのですが、名曲はとなると結構分かれるような気がします。

1stアルバム収録の「Ain't Talkin' 'bout Love」、「F@U#C%K」収録の「Right Now」、他にも「PANAMA」、「Unchained」、「Romeo Delight」、「Can't Stop Lovin' You」などなど。


「5150」には「Dreams」という楽曲が入っていて、この曲は特に名前が挙がる率が高い名曲中の名曲なのですが、反対意見も良く出ます。理由はボーカルがサミー・ヘイガーだから。


「JUMP」や「PANAMA」が収録されたアルバム「1984」が大ヒットした後、オリジナルメンバーのデイヴィッド・リー・ロスがグループを脱退、その後バンドは元MONTROSEでソロアーティストとしても成功していたサミー・ヘイガーを迎え1986年にリリースされたのが「5150」です。

全体的に「JUMP」で導入されたシンセサイザーが前面的に押し出され、朝の情報番組でも使われそうな爽やかなロックが多数収録されています。

意外にもこのアルバムで初のビルボードアルバムチャート1位を獲得、(「1984」の最高順位は2位、なぜかというとその上にはマイケルジャクソンの「スリラー」が君臨していたから。これはしょうがないですね。)シングルも「Why Can't This Be Love」や「Love Walks In」、「Dreams」がヒット。デイヴィッド・リー・ロス不在の影響を微塵も感じさせない成功を収めます。



前作との圧倒的な違いはデイヴィッド・リー・ロスとサミー・ヘイガーの声のレンジが変わったことによる楽曲の変化でしょうか。 デイヴィッド・リー・ロス時代の楽曲はどちらかというとギター、ボーカル、ベース、ドラムだけでガツガツくるオーソドックスなハードロックだったのに対し、サミー・ヘイガーは80年代特有の高い声のベタなバラードとこれまた80年代前半大々的に流行ったAOR風のロックが歌えるシンガー入った事により楽曲の幅が広がったのではないかと思ってます。 

ほぼ全曲、フォリナーやスターシップがやってもおかしくないような爽やかな楽曲がVAN HALENの演奏で丁度いい按配のハードロックになる、何かマジックを見せられているような感覚になります。 


「Dreams」はシンセサイザーの音で始まる一見「JUMP」と変わらない構成なのですが「JUMP」の全体的に抑揚のない感じとは違い、メロディアスでボーカルがキーボードに負けていない歌メロを兼ね備えた名曲です。 

特に2分13秒の2番1サビ終わりからギターソロ→1サビ→2サビ→ギターソロ→2サビと来るところはドラマチック過ぎてそれだけで白飯何杯もいける満足度です。 


このアルバムには「Love Walks In」という名バラードも収録されているのですが、意外にもVAN HALENのガチのバラードはこの曲が初めてで、この曲を名曲に仕立て上げているのに一役買っているのがベースのマイケル・アンソニーのコーラスです。 

VAN HALENのメンバー構成上どうしてもエディのギター、フロントマンのパフォーマンスに目が行きがちなのですが、マイケル・アンソニーの縁の下の力持ち的な働きはもっと評価されてもいいのになといつも思っています。 


他にも今までのVAN HALEN流4ピースのハードロックに美メロが加わったタイトル曲「5150」など聴きどころの多いアルバムとなっているので、最近すっかりVAN HALENとはご無沙汰なあなたも、VAN HALENといったらデイヴィッド・リー・ロスだよねなあなたも、久しぶりに聴いてみてもらいたいです。


VAN HALENはこの後も「OU812」、「F@U#C%K」、「Balance」と90年代中盤までサミー・ヘイガー体制でヒットアルバムをリリース。 

1996年にサミー・ヘイガーが脱退、2004年に一時復帰するもまた脱退、マイケル・アンソニーも脱退で現在はデイヴィッド・リー・ロスが復帰し、エディ、アレックス、そしてエディの長男のウルフギャングの3人のヴァン・ヘイレンの編成になって、ライブ自体2015年から行っていないが、サミーとマイケルはChickenfootを共に結成し、現在はThe Circleというドラムにジェイソン・ボーナム、ギターにヴィック・ジョンソンを迎えたバンドで2019年5月にはオリジナルアルバムをリリース予定と精力的に動いています。 


VAN HALENという冠がないと来日は厳しいと思うが、是非、サミーとマイケルそろって来日してもらいたいものです。


やまやま 

とある音楽配信の会社の中で編成や営業などの仕事をしてます。 

 中学の頃にメタルに出会ってからまさかこの年まで聴いてるとは思いませんでした。 

 このブログでちょっとでも普段聴かない音楽に興味を持ったり、昔聴いてた音楽を思い出すなんて事があれば嬉しいです。 

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