年末に聴き比べたいベートーヴェン「第九」名演アルバム5作品

いよいよ2022年も年末!
クリスマスを過ぎたこの時期、なぜだか聴きたくなるのは第九ですね!

西洋音楽史上最も優れた作品の1つとして認められ、ユネスコ記憶遺産リストに登録されている第九。声楽付きの交響曲という特異性もさることながら、その多幸感たるや唯一無比。人種、国境、性別、年代を超え愛され続けるのもうなづけます。

そこで、ワーナーの誇るクラシックカタログの中から、年末に聴いていただきたい「第九」の名演アルバムを選りすぐってご紹介いたします。ぜひ、1時間かけて壮大なクライマックスへ到達する至福のひと時をご体験ください!


ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮、バイロイト祝祭管弦楽団 & 合唱団

「フルヴェンの第九」の録音は1951年。日本では第1回紅白歌合戦がラジオで放送された年で、「第九」の極め付けであり、20世紀に記録された偉大なる遺産と言えるでしょう。第二次世界大戦後、初めてバイロイト音楽祭が再開された、その初日に演奏された記念すべき実況録音であり、不滅の名盤です!2021年にオリジナル・マスターテープから24bit/192kHzリマスターされ、これまで以上にマスターテープに残された記録が再現されています。

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ロジャー・ノリントン指揮、ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ、ロンドン・シュッツ合唱団

曲が作られた当時の奏法(ピリオド奏法)の先駆者として知られ、N響との客演で日本のクラシック愛好家からも人気のあるロジャー・ノリントンの解釈による第九。1987-1988年の録音で、ベートーヴェンの歴史的な情報に基づくメトロノームの速度指示に注目し、速いテンポで披露された演奏は、驚きとともに多くの賞賛を聴衆から集めることとなったのです。

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サイモン・ラトル指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、バーミンガム市交響合唱団

ながらく「第九の楽譜」として使用されてきた楽譜ではなく、1996年に発表された、可能な限り忠実に作曲家の意図を再現することを目的とした原典版(ベーレンライター版)の楽譜を用い演奏し、2003年発表当時「古くて新しい第九」として大きな話題となった作品です。

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アンドレ・クリュイタンス指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン聖ヘドヴィヒ大聖堂合唱団

カラヤンと多くの名演を残しているベルリン・フィルが、初のベートーヴェン全集を録音するにあたり抜擢した指揮者、アンドレ・クリュイタンスによる第九。深みと重量感のあるテンポ設定が格調の高さを感じさせる、ベルリン・フィルならではの音色を生かした名演といわれています。1957年、ベルリン、グリューネヴァルト教会での録音を2017年、24bit/ 96kHz リマスター音源で。

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オットー・クレンペラー指揮、フィルハーモニア管弦楽団

巨匠:クレンペラーによる1957年の録音。クレンペラーの代表作として知られるもので、遅めのテンポで壮大な世界を構築したユニークな名演を味わえます。ロンドン、キングズウェイ・ホールでの録音で、ヴァイオリン両翼型という楽器配置により、木管楽器重視のクレンペラーの嗜好が活かされており、各パートが立体的に交差する情報量の多さが、独特な音響創出に繋がっています。
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いかがでしたでしょうか。指揮者それぞれの解釈や考え方の違いを反映しながらも、歴史的名演として数えられる作品となっています。あなたのお気に入りをぜひ見つけてください!

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