MASTERS OF POP これが聴きもの・・・2 <br>カスケーズ 『悲しき雨音』

カスカーズ 『悲しき雨音』

60年代ポップスの定番「悲しき雨音」がフィーチャーされたアルバムのCDは過去何回かリリースされましたが、オリジナル・ジャケットによる復刻はなんと今回が初めてのこと。曲調とはうらはらにシブい、アートしているジャケットにはひかれます。カスケーズのフロントマン、ジョン・ガモ-が兵役のため日本を訪れた際、艦上から見えた雨の佐世保の街からインスピレーション受けて出来たといわれる「悲しき雨音」はハリウッドのゴールド・スター・スタジオで録音されました。冒頭の雨の音はそのスタジオにあった効果音テープ・ライブラリーにあったもので、同スタジオで録音されたロネッツの「恋の雨音」にも効果的に使われています。
*ライナーノーツをちょっと覗き見メンバ-の中心となったジョン・ガモ-は、1938年オハイオ州クリ-ブランド生まれ。高校生のとき大学で獣医学を学ぶことを考えるようになり、学費を稼ぐため短期間の海軍入隊に応募します。海軍基地のある西海岸サンディエゴではエディ・スナイダ-と知り合い、音楽好きのふたりは、軍隊内のクラブで歌うようになります。除隊後グル-プを結成、南カリフォルニアのクラブを回り初めました。彼らはコーストライナーズと名乗り何本か送っていたレコ--ド会社へのデモ・テ-プが、ヴァリアント・レコ-ドのピロデューサー、バリ-・ディヴォ-ゾンの目にとまります。早々にゴールド・スターにてハル・ブレイン、キャロル・ケイ、グレン・キャンベルら一流どころが用意されて録音が開始されました。バンド名をカスケーズに変えて、'62年6月ジョン・ガモ-の作品、"There's A Reason"/"Second Chance"(Valiant 6021)にてデビュ-。続いて11月に発売した第2弾シングル"Rhythm Of The Rain"(邦題「悲しき雨音」)/"Let Me Be"(Valiant 6026)が翌'63年全米3位を記録する大ヒットとなりました。イギリスでも5位まで上昇しました。                                          (佐々木雄三によるライナーノーツより抜粋)
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