訃報:ジェフ・ベック 全世界が認める伝説のギタリストの逝去を惜しむ

1月11日、ジェフ・ベックのソーシャルメディアに「彼の家族を代表し、深い悲しみと共に、ジェフ・ベックの訃報をここにお伝えいたします」というメッセージが掲載され、音楽界に衝撃を与えました。多くのアーティストがこのギターアイコンの死を悼んでいます。

ここでは、ジェフ・ベックの死を惜しむメッセージのいくつかをピックアップしご紹介します。


ロッド・スチュワート 

彼は異次元の存在。60年代後半に、ジェフ・ベック・グループで、ロニー・ウッドと自分を米国に連れていってくれて、それから僕たちは過去を振り返らず前進してきた。

 彼は、ライヴで僕の声をきちんと聴いて反応できる数少ないギタリストの一人だった。ジェフ、君は本当に偉大だ。全てに感謝している。ご冥福をお祈りしています。

ロニー・ウッド 

ジェフが逝ってしまった。固い絆で結ばれた兄弟がこの世を去ってしまったようで、とても悲しい。サンドラ、彼の家族、ジェフが愛した人たち全てに哀悼の意を表します。ジェフ・ベック・グループで一緒にアメリカを旅したあの頃に感謝します。

 音楽的には、僕たちは常に新しいことに挑戦し、それは本当に素晴らしく、画期的なロックをしていた。ジェフへの敬意に「Plynth」を聴いてみてくれ。ジェフ、これからも君を愛す。神のご加護がありますように。

ジミー・ペイジ

俺たちが永遠に尊敬する6弦の戦士は、もうここにはいない。ジェフは空の上から音楽を伝えてくれるだろう。

彼のテクニックは唯一無比で、そのイマジネーションはまさに無限だ。何百万という君のファンとともに、君の不在をさみしく思う。ジェフ・ベック、安らかに眠れ。

エリック・クラプトン

 これからも永遠に…

ミック・ジャガー

素晴らしい人間を失ってしまった。世界で最もすぐれたギタリストの1人だった。

キース・リチャーズ 

ジェフ・ベックの訃報を受けて、とても悲しい。彼は才能あふれるギター・プレイヤーだ。一緒にプレイする機会に恵まれ、演奏を楽しんだ。「もっと共演の機会をふやそう!」と話していたんだ!ジェフは本当に素晴らしいヤツで、たくさんの人に惜しまれるだろう。思いやりと哀悼の意を彼の家族におくります。 

ポール・マッカートニー 

ジェフ・ベックの訃報を受けて、悲しみに暮れている。ジェフは、ユーモアのセンスに溢れた愛すべき男だった。イギリスが生んだ、数少ない偉大なギタリストだ。 

彼は卓越した技術の持ち主で、ギターを完全に脱ぎ捨てても、ショーでは必ずその技術を見事に蘇らせるんだ。

彼のユニークな演奏スタイルは誰もまねできない。僕は、一緒に過ごした素晴らしい時間をこの先もずっと思い返すだろう。お互いの家でよくディナーをしたものだった。

彼はほとんどのことにおいて完璧なセンスの持ち主だった。車のコレクションでは修理のエキスパートだった。音楽ビジネスにおいては、現実的で妥協を許さないその姿勢はいつもすがすがしく、僕は一緒に過ごした時間をこれからも大切にしたい。 

ジェフ・ベックという家主のいない城は、さみしいものになってしまった。ジェフと彼のご家族に、神のご加護がありますように。

愛をこめて、ポール 

デヴィッド・ボウイ(オフィシャル) 

細菌性髄膜炎で、火曜に78歳でジェフ・ベックが逝去したニュースを知り、とても残念です。この辛い時期に、彼のご家族にはプライバシーの尊重が必要であると共に、哀悼の意を表します。(写真は)2010年のレスポール95周年パーティーでの、ジェフとデヴィッドです。

ブライアン・セッツァー

初期のストレイ・キャッツのショーから、まさに最後のものまで、ジェフはいつもそこにいた。僕たちには、ホット・ロッドやロカビリーという共通の興味があった。不安な時や、お互いが抱える耳鳴りの発作を乗り越えられたのも、彼のおかげだ。彼はステージを飾る偉大なるギタリストだ。彼の不在が本当にさみしいよ。

ジーン・シモンズ(キッス)

心が引き裂かれるニュースだ。最初の2枚のアルバムをぜひ聴いてほしい。誰も彼のように弾けなかったんだ。 

ポール・スタンレー(キッス)

なんという悲しい知らせなんだ。歴代ギタリストの中で最も熟練したテクニックを持っていた男が、誰もたどれないような足跡を遺して逝ってしまった。

デイヴ・デイヴィス(キンクス)

本当に残念で仕方がなく、この現実に困惑している。安らかに眠れ、愛しているよ、わが友、ジェフ・ベック。非常にショックで、なかなかステージに足が向かなかった。

ギーザー・バトラー(ブラックサバス) 

ジェフ・ベックの急逝に驚きを隠せない。彼は真の偉大なるギタリストだ。1966年のヤードバーズの公演で初めてジェフを見た。才能に溢れ、この世に二人といないギタリストだ。安らかに眠れ。 

デヴィッド・ギルモア(ピンクフロイド) 

わが友、そしてヒーローである、ジェフ・ベックが逝去して、打ちひしがれている。彼の音楽は、私に興奮とインスピレーション、そして数えきれないものを、長いあいだ与えてくれた。ポリーと共に、ジェフの妻であるサンドラへ哀悼の意を表します。彼はこれからもずっと私たちの心の中にいるだろう。

ジョニー・マー

安らかに眠れ、ジェフ・ベック。パイオニアであり、生涯の偉大なギタリスト。

ビリー・ギボンズ(ZZトップ)

ジェフ・ベックに出会ったのは俺が17の時で、こんなすごいヤツ、こんなギタープレイをどうやって身に着けるのか、教えてくれるヤツに出会えたのが嬉しくて、それは今でも変わらない。ジェフは素晴らしい魂をもった男だ。彼の不在がすごくさみしいよ。 

バディー・ガイ

友人のジェフ・ベックを失って砕けそうなほど悲しい。彼の家族、友人、そして世界中の彼のファンへ、愛と祈りを捧げます。また逢う日まで、ジェフ。 

ジョー・ペリー

ジェフ・ベックの存在は、ギター界おけるサルヴァドール・ダリだ。彼の演奏を見るということは、究極の6弦の錬金術師が、その世界の中に魔法を奏でるのを聴くことを意味する。彼を亡くして、世界はよりさみしい場所になってしまった。サンドラへ思いやりと哀悼の意を送ります。世界が悲しみに暮れている。 


オジー・オズボーン

 ジェフ・ベックの訃報を受け、この悲しみをどう表現したらよいかわからない。彼の家族、友人、ファンにとっては、何とも耐え難い喪失だ。ジェフと知り合うことができて光栄だ。そして、直近のアルバムでジェフにプレイしてもらえて本当に名誉だ。ジェフ・ベック、万歳!


また、生前最後の作品となってしまったアルバム『18』で、息の合った見事なコラボレーションを魅せてくれたジョニー・デップに関して、米芸能メディア「People」が、情報筋の話として、「彼はひどく打ちのめされている」とし、ほかのロック・スターとともにジェフ・ベックの病床を訪れたと報じています。


そして、ジェフ・ベックが所属しアルバム制作に携わってきたワーナー・ミュージック・グループのケヴィン・ゴアは、下記の声明を発表しています。

「ワーナーミュージック一同は、ジェフ・ベックの訃報を受け、深い悲しみに暮れています。彼はまぎれもなく、最も天賦の才能に溢れた、大きな影響力のあるギタリストの一人です。音楽業界における素晴らしい60年のキャリアを通し、ジェフは、比類なき才能を兼ね備えた、優れた天分とクリエイティヴィティに満ちあふれた勇敢なアーティストとして、真のパイオニアでありました。2010年、2つのグラミー賞受賞を勝ち取った素晴らしいアルバム『エモーション・アンド・コモーション』と共に、ジェフをワーナーミュージック・ファミリーの一員として迎え入れました。それから、ハリウッド・ボウルでの息をのむようなパフォーマンスを収録したライヴ・アルバムから、昨年リリースされた素晴らしいスタジオ・アルバム『18』まで、新たな傑作が生まれました。私は、ジェフとともに特別な瞬間を共有できたことを嬉しく思います。私はいつも、彼が近々に取り組んでいるプロジェクトを我々に初めて共有する際に示してくれた情熱とその謙虚な姿勢に、圧倒されておりました。私たちの深い哀悼の意を、彼の妻であるサンドラ、彼の家族、友人、バンドメンバー、そして世界中のファンの方々に表します。ジェフ、どうか安らかにお眠りください。」

─ケヴィン・ゴア (President of Global Catalog, Recorded Music for Warner Music Group)



ジェフ・ベックは1944年6月24日産まれ、イギリス、サリー州ウォリントン出身。1965年には、エリック・クラプトンが脱退したヤードバーズにジミー・ペイジの推薦で参加。1968年、ヴォーカルにロッド・スチュワート、ベースにロン・ウッドを迎えたジェフ・ベック・グループを結成し『トゥルース』と『ベック・オラ』を発表。1971年には、コージー・パウエル(Ds)、マックス・ミドルトン(Key)、クライヴ・チャーマン(B)、ボブ・テンチ(Vo)といったメンバーを新たに加え第2期ジェフ・ベック・グループを結成。アルバム『ラフ・アンド・レディ』、そして『ジェフ・ベック・グループ』(通称オレンジ・アルバム)を発表。その後、ティム・ボガート(B)、カーマイン・アピス(Ds)と念願のグループ「ベック・ボガード&アピス(BB&A)を結成。同タイトルのアルバムを発表。日本にも初来日を果たしました。1975年に発売した初のソロ名義作『ブロウ・バイ・ブロウ』は、『ギタリストのためのギター・アルバム』とジミー・ペイジに賞され、インストゥルメンタル・アルバムながら全米4位を記録しました。2010年、ワーナーミュージックに移籍し、2022年7月にジョニー・デップとともに作り上げたアルバム『18』をリリースしたばかりでした。


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