訃報: デヴィッド・クロスビー 唯一無比の才能に溢れたミュージシャンの逝去を全世界が惜しむ
1月20日(金)に、ザ・バーズ、クロスビー、スティルス&ナッシュ等で活躍をしたデヴィッド・クロスビーの訃報が伝えられました。
デヴィッド・クロスビーが残した功績を讃えるとともに、鋭い感受性と類まれな才能に満ちあふれたアーティストの逝去に、様々なアーティストが哀悼コメントを寄せています。その中からいくつかをご紹介いたします。
ニール・ヤング
「デヴィッドが逝去した。しかし、彼の音楽はこれからも生き続ける。クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングの魂であったデヴィッドの声とエネルギーは、バンドの核だった。彼の素晴らしい楽曲の数々は、僕たちが信じるものに寄り添い、そして一緒にプレイするのはいつも楽しくてワクワクした。「Almost Cut My Hair」や「Deja Vu」など、彼の書いた数々の素晴らしい曲をジャムで演奏するのは最高で、僕とスティルスは、彼が盛り上げてくれるのを楽しんだ。彼がグラハムと歌ったことは忘れられず、二人のデュオは多くのライヴでハイライトとなった。
初期の頃は特に、本当に多くの素晴らしい時間をともに過ごした。大きな困難を共に乗り越え、僕の人生の初期において、クロスビーはいつも手を差し伸べてくれる友人だった。デヴィッドはいろんなことのきっかけを作ってくれた。
妻のジャンと息子のジャンゴにお悔やみを申し上げます。多くの愛を君に贈る。デヴィッドの魂と音楽に感謝を表するよ、わが友。一緒に分かち合った最高の時を忘れない。ニール
スティーヴン・スティルス
スティーヴン・スティルスのGold Hill Music一同は、この度のデヴィッド・クロスビーの訃報を受け、悲しみに打ちひしがれています。この深い悲しみの中で、私たちを支えるのは、彼がかけがえのない、充実した人生を送ったという思い出だけです。彼は、深く絶え間ない感謝に満ちあふれた人生を生き、類まれな直観力に恵まれた存在でした。沈むことのない夕暮れに向かって彼は旅立ちましたが、これからも彼の音楽は私たちの中で鳴りつづけます。この辛い時期に、ご家族への配慮とともに、デヴィッドへ感謝の意を贈ります。
音楽評論家のマーク・スウェッドが、グスタフ・マーラーがサンフランシスコ交響楽団と共に行った『交響曲第9番』の演奏について残した言葉が僕の目を留めた。「死が、穏やかな猫の足取りで、部屋の中に入ってきた」。何かがあると察するべきだった。
デヴィッドと僕はよくぶつかり合ったが、大体がかすり傷程度の衝突であったが、僕たちは愚かだった…僕は彼と仲良く過ごせて幸せだった。
彼はまぎれもなく偉大なミュージシャンであり、彼の調和のとれた感受性はまさに天才そのものであった。
僕たちの歌声が、太陽に向かって羽ばたくイカロスのごとく高らかに鳴り響くほどに、僕たちの結びつきは確固たるものだった。
彼の逝去に深い悲しみに打ちひしがれ、計り知れないほどにさみしさを感じる。
グラハム・ナッシュ
彼とともに、歌い、遊び、ぶつかり合い、そして数々の困難を乗り越えてきたことに感謝をする。デヴィッドは、彼が紡ぎだす複雑なメロディのように難解であった。彼の演奏や、リリックから、魂の奥底から響いてくるかすかな音を君も感じ取ることができるだろう。僕たちの心に永遠と生き続けるのは、彼の美しい音楽だ。彼と一緒に過ごせたことが本当に幸運だった。
僕たちの関係性が時として不安定だったことに注目しがちなのはわかるが、何よりも大切なのは、一緒に音楽を作ったときの純粋な喜び、僕たちが共に見つけたサウンド、そして、長年にわたって共有してきた深い友情だ。
デヴィッドは、人生においても音楽においても大胆だった。彼はその純粋な人柄や才能の面において、世界に途轍もない喪失感を残すこととなった。彼は美しい音楽を通して、感情、情熱、自身の考えを語り、すごい遺産を残した。それが最も重要なことだ。彼の妻のジャン、息子のジャンゴ、そして彼が出会った世界の人々に、お悔やみを申し上げます」。
リンゴ・スター
デヴィッド・クロスビーに神のご加護がありますように。そして彼のご家族に、心の平安と愛を祈ります。平和と愛を、リンゴ
ブライアン・ウィルソン
デヴィッド・クロスビーの訃報を聞いて、悲嘆意外に言葉が出てこない。デヴィッドは、信じられないような才能に溢れていた。彼は素晴らしいシンガーであり、ソングライターであった。そして素晴らしい人間性をもっていた。これ以上の言葉がない。デヴィッドとの家族と友人に愛と慈悲を送ります。愛をこめて、ブライアン
デヴィッド・クロスビーが、ヴィンス・ギル、ジミー・ウェッブと共に「Surf’s Up」を演奏したこの映像を観てくれ。この後、デヴィッドがブライアンのところに来て言ったんだ。「ブライアン、このすげぇコードはどうやって思いついたんだ?本当に素晴らしい」そしてブライアンはこう返した。「だいぶ前に、この曲には別れを告げたのさ」。
トム・ペティ
トムにとって、デヴィッド・クロスビーは友人でありヒーローであった。彼は才能に満ちあふれ、ユーモアがあり、大胆で、刺激的だった。彼の音楽への功績は、これからも讃えられるだろう。彼のご家族、友人、そしてファンの皆様に、思いやりと愛を送ります。
ジェイムス・テイラー
君の不在をさみしく思うよ、クロスビー。ジャンへ愛を送ります。ジェイムス
ピーター・フランプトン
デヴィッド・クロスビーがこの世を去ってしまった。彼と知り合うことができ、またCSNで一緒に仕事ができたことが光栄だ。悲しみに以外に、今のこの気持ちをどう表現していいかわからない。彼の妻、ジャン、息子のジャンゴ、そしてCSNYファミリーに、思いやりを送ります。デヴィッド、みんながきみを愛しているよ。
ブルース・ホーンズビー
デヴィッド・クロスビーは長年の友であり、洞察力に溢れた意見と共に、優しく協力的な私の作品のファンでもあった。非常に聡明でユーモアがあり、彼と一緒にいるのはとても楽しかった。
彼の音楽はまさに他に類を見ないものであり、彼の作る曲は美しいメロディーと一風変わったコードから構成され、おもしろくソウルフルだった。私は彼を愛していたし、彼の不在を本当に悲しく思う。
CSNのアルバムのためにプレイをして、彼らと共にバージニア・ビーチで騒がしく「Ohio」を演奏したが、なんとも楽しい思い出だ!彼はいつも家族思いだった、特にスザンナは、本当に熱心で、愛され、彼らのツアー・バスで楽しく過ごしていた。
そしてデヴィッド・クロスビーが、クロスビー、スティルス&ナッシュでアルバム制作に携わってきたワーナー・ミュージック・グループのケヴィン・ゴアは、下記の声明を発表しています。
「ワーナーミュージックは、重要なミュージシャンであり、またアトランティック・レコードの歴史において、大きな影響力を持つ存在でもあったデヴィッド・クロスビーの訃報を受け、深い悲しみに暮れています。ザ・バーズ、そしてクロスビー、スティルス&ナッシュのオリジナル・メンバーとして、二度の”ロックンロールの殿堂”入りを果たしたクロスビーは、思慮深くも直感的な創造力、完全無欠のミュージシャンシップ、そして素晴らしい歌声で、ポピュラー音楽とカルチャーに長く語り継がれる影響を与えてきました。CSNやCSNYでの革新的なアルバムの数々からソロ・アルバムの傑作『If I Could Only Remember My Name』まで、クロスビーの紡ぐ楽曲たちは、自己の内省観をえぐりだすような独自の創造性と、社会への鋭いまなざし、趣のあるメロディで、ロックンロールの構造を支える大きな柱でありました。ワーナーミュージック一同は、彼が残した数々の作品をこれからも讃え、これまでの音楽史における並外れた貢献に感謝の意を贈ります。私たちの深い哀悼の意を、彼の妻であるジャン、ご子息のジェイムス・レイモンドとジャンゴ、エリカとドノヴァン、バンドメンバーにご友人、そして世界中のファンの方々に表します。デヴィッド、どうか安らかにお眠りください」
─ケヴィン・ゴア (President of Global Catalog, Recorded Music for Warner Music Group)
0コメント