RACER X、MR. BIGのポール・ギルバート、約3年振りとなる最新作『ビホールド・エレクトリック・ギター』2019年6月26日に日本盤でリリース!
RACER X、MR. BIG、そしてソロ・アーティストというキャリアを通して、その超絶テクニックと表現力に満ちたギター・ワークで世界中を魅了し続ける、ロック・ギターのイノベイターにして他を圧倒するNo. 1ギタリスト、ポール・ギルバート。1986年にRACER Xとしてデビューを果たしてから30周年となる2016年にはここ日本で記念公演を開催、全キャリアを総括したセットリストで大きな話題となったことも記憶に新しいところだ。
光速ギタリストという異名を持つ彼は、その卓越した速弾き奏法で一気に注目を集めることとなった。しかし、彼の魅力はただ”速い事”だけではない。歌心を持ったフレージングや表現力に満ちたギター・ワーク、そしてMr. Bigやソロ・キャリアでも見せた、メロディ・ラインをより際立たせるようなリフ展開/ギター・メロディの多彩さなど、様々な魅力を持ち合わせた、まさにギターヒーローの名にふさわしい存在なのだ。
そんな彼が、スタジオ・アルバムとしては2015年発表の前作に続く最新作『BEHOLD ELECTRIC GUITAR』を完成させた! ここに収録されている全12曲には、ポール・ギルバートの作品の中でも最も表現力に満ちた実に見事なギター・プレイがぎっしりと詰まっている。
今回のアルバムを制作するにあたり、ポールはまず歌詞を書きはじめ、そこにメロディをつけ始めていったという。その後、完成した曲をそのままヴォーカル入りの曲でレコーディングするのではなく、そのヴォーカル用のメロディ・ラインをギターで表現するという手法をとっていった。
「まず最初に歌詞を書く事で、リズム的、そしてメロディ的なパズルを解いていった。そして、そのメロディにぴったりのコードやアレンジ、そしてグルーヴを組み立てていったんだ。曲が形になってきたな、と感じたら、歌詞をほおり投げてそのメロディをギターで表現していった。チャレンジは、ヴォーカリストが持つ表現力というものをいかにギターでキープするかっていうことだったよ。ある意味ヴォーカルよりも簡単に表現できるパートもあるしね、例えば、急に高音パートに移動するなんて芸当は、ギターじゃまったく問題ないからね! だから、メロディを構築する際に音程の幅広さというリミットを外して自由に書き上げることが出来たんだ。実際歌えなかったとしても、ギターではできるのさ!」
─ ポール・ギルバート
ヴォーカル・メロディをギターで表現するという手法は、彼が2014年に発表したアルバム『STONE PUSHING UPHILL MAN』で既に行われていた。このアルバムは、エアロスミスやジェームズ・ブラウンの曲をギターでカヴァーする、という作品だったのだが、今回はカヴァーではなく、ポール自身がヴォーカル用に書き上げたメロディ・ラインをギターで表現するという、さらに一歩先を行く展開を見せてくれている。
最新作に関してもう一つ特筆すべきは、全曲オーヴァーダブを一切使わず、よりライヴ感に満ちたパフォーマンスを収録しているという点だ。現在彼が済むオレゴン州ポートランドの名うてのミュージシャン(Brian Foxworth / dr.、Asher Fulero / key.)に、ニューオーリンズのベース・レジェンド、Roland Guerinを迎え、プロデューサーにはジョー・サトリアーニの作品でも知られるJohn Cunibertiを起用、最低限のマイクのみでレコーディングを行ない、4人の卓越したミュージシャンの間で行われるセッションを通して生み出されたリアルなグルーヴを、そのまま音源として収録しているのだ。
「オーヴァーダブをして後でエディットしていくっていう方法はすごく簡単なレコーディングに仕方さ。でも、俺は出来る限りライヴ感覚でレコーディングする方が好きなんだ、ミュージシャンや曲、そしてパフォーマンスを通すことで、音楽っていうのは正しい形で表現できるものだからね。このアルバムには一切オーヴァーダブを使ってないよ。ここで聴ける音は、総て4人のミュージシャンがお互いの音を聞きながらジャムしてたそのままの音なんだ。あとでここをオーヴァーダブして修正すればいいやっていう考えはなかったから、レコーディング中はとにかく精神的にアクティヴになって、それぞれの音や間に刺激されながら作っていった。素晴らしい空間だったよ」
─ ポール・ギルバート
0コメント