Storm Corrosion / ストーム・コロージョン【F's GARDEN -Handle With Care- Vol.34】by やまやま

どうも、やまやまです。

 今回取り上げるアルバムはスティーヴン・ウィルソンとミカエル・オーカーフェルトの現代プログレ界の偉人2人が2012年に発表したプロジェクトアルバムです。

 といってもここを見てる方々はプログレ、しかも最近のプログレはあまり興味ないと思うので、まずはこの2人がどれだけ偉大か説明します。


 まずスティーヴン・ウィルソンは現代プログレでもっとも成功しているPorcupine Treeのボーカル、ギター、キーボード担当でプロデューサーとしてもOpethやAnathemaなどをプロデュース、最近ではYesの過去アルバムのリミックスを担当したり、現代プログレ界では外せない人物です。ちなみにこのリミックス、Spotifyでも配信中です。過去のリミックスとも是非聴き比べて欲しい一品です。



YES『The Steven Wilson Remixes』



Porcupine Tree - Strip The Soul (Official Video)


ミカエル・オーカーフェルトはプログレとデスメタルを融合したOpethのボーカル兼ギタリスト。

Opethはスウェーデン出身で元はデスメタルにプログレ的要素(クリーンなギターや突然の変拍子など)が入った程度だったが、アルバムを発表する毎にプログレ要素が増していき、2003年にはDamnationという全編クリーンパート、クリーンボイスのアルバムを発表。

ただその後はまたデス声、クリーンパート両方がバランスよく配置され、メタルからも逸脱しないアルバムを数々発表。2008年に発表されたWatershedではビルボードの23位に入るなどメタル界隈、プログレ界隈両方から賞賛されているバンドです。

2011年発表のHeritage以降はクリーンパートが主のプログレっぽい音楽性に舵を切っていますが、ライブではデス声満載の昔の曲も程よく演奏しています。



Opeth/The Grand Conjuration[OFFICIAL VIDEO]


Opeth/『Watershed』



Opeth『Heritage』



前置きが長くなりましたがこの偉人2人がプロジェクトを組んで発表したアルバムがプロジェクトの名前にもなっているStorm Corrosionです。


2012年に発表されたこのアルバムはOpethのヘヴィなギターやメタル的要素は一切なく、かといってPorcupine Treeのような90年代を通過したサウンドでもなく、プログレ特有の浮遊感が漂うサウンドが全編を支配しています。

 EL&PやYesのような派手さは皆無ですがPink FloydのShine On You Crazy DiamondやKing CrimsonのEpitaph、The court of the Crimson Kingのような「これぞプログレ」なサウンドです。夏の寝苦しい夜に聞いたら気持ちよく安眠出来る事間違いなしです。

 現在、2枚目という話は全く出ていませんが、違う形でもまた一緒にやってもらいたいものです。



Storm Corrosion『Storm Corrosion』



 Opethは現在も活動中で9月にはニューアルバム「In Cauda Venenum」をリリース、12月には来日も決定、Porcupine Treeは活動休止中ですがスティーヴン・ウィルソンはソロで自分のバンドを率い精力的に活動中。

プログレ、特に90年代以降のプログレはラジオでかかるようなキャッチーな曲は皆無、知る人ぞ知る密教のようなジャンルなので、もしこのブログを見て一人でも気に入ってもらえたらうれしいです。




やまやま

とある音楽配信の会社の中で編成や営業などの仕事をしてます。

中学の頃にメタルに出会ってからまさかこの年まで聴いてるとは思いませんでした。

このブログでちょっとでも普段聴かない音楽に興味を持ったり、昔聴いてた音楽を思い出すなんて事があれば嬉しいです。 

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