9/27にハリウッド・ボウルで、ロッド・スチュワートとジェフ・ベックの一夜限りの公演が実現。音楽プロデューサー、JEFF SATO氏の現地レポートを貴重な写真とともに、独占公開!!
1966年小学5年生で、ラジオでGSや洋楽ポップス、ビートルズの来日の頃聴き出し、6年生で初めてGS、ストーンズやクリーム等のシングルを買い、エレキ・ギターを買ってもらった。中学1年生は1968年、自身にとって50年以上ロックを聴くことになる重要な年となり、常にこの時期の音楽やミュージシャンを憧れ、聴き続けてきた。ストーンズは1973年の来日中止は残念であったが、1981年に初めて行ったロサンゼルスでライヴを体験、クリームは2005年のロンドンでの再結成で4回体験、レッド・ツェッペリンは1971、72年の武道館を2回づつ回体験、ジェフ・ベックはBBAから100回以上だろうか、最もライヴ体験の多いアーティストと、当時からの憧れのミュージシャンをほぼ全て観ることが出来た。しかし、オレにとってのジェフ・ベックはラジオで聴いたヤードバーズが最初だったとおもうが、何と言ってもアルバム『トゥルース』と『ベック・オラ』はギターの魅力に最も感動し、影響を受けたレコードで、あのぶっといサウンドにはノックアウトされた。そしてここで初めて巡り会ったロッド・スチュワートというヴォーカリストもジェフに負けず劣らずセクシーな魅力に溢れていた。また更に語られることが少ないが、この時期だけベーシストだったロニー・ウッドのへヴィーなベースも最高であった、それはスタンリー・クラークもベースを弾くキッカケになった程である。長くなってしまっったが、オレにとってあと観たいのはもう叶わないヘンドリックスのバンド・オブ・ジプシーと、それからジェフとロッドの共演。もうロックは歌わなくなると語っているように、きっと今回のフェイセズのちょっとした再結成とベックの共演は最後になるに違いない。ロック馬鹿のオレもここまで来たらもう観ずにはいられない、あのハリウッド・ボウルまでやって来てしまった。
今回は基本的にはロッドのショー、自分でも長い間宣伝をしていて、久しく来日していなかっただけど感動も一塩。あの70-80年代より突き詰めたアメリカン・ショーの真髄をここに観た。アメリカン・スタンダードは好みではなかったが、これまでのヒット曲を惜しげもなく続けざまに披露、ブロンド・ヘアーのブロンドのワンピースを着た6人の女性メンバーが圧巻、バック・コーラス?と思いきや、ヴァイオリン、ハープ、マンドリン、アコースティック・ギター等を次々こなす、これはロッドのショーには欠かせないもので、ロッドが本当にやりたかった最終形を観たと思わせる完璧さ、「マギー・メイ」から「アイム・セクシー」まで圧巻のショーであった。おそらく90分程度のラスベガス・ショーといったところ。
さて数分のセット・チェンジを終えジェフ・ベックの登場である。いきなり「迷信嫌い」のイントロが…、もうジェフの圧倒的存在感は全開!ほんの5分前まで最高のスーパー・ショーを繰り広げていたロッドも心なしか小さく見える。ジェフの存在感が圧倒的過ぎる。「モーニング・デュー」「ピープル・ゲット・レディ」「ロック・マイ・プリムソウル」「ブルース・デラックス」とアルバム『トゥルース』の曲を中心に、現在世界最高峰のギタリストの底力を圧倒的な存在感とテクニックで締めた。アメリカでは当然ロッドの方が何倍も人気が上、そのロッドが在籍していたバンド、第1期ジェフ・ベック・グループの親分との最後の共演となるであろう、歴史の1ページに入れたことは幸せであり、私の68-69年に創られたロック・バンドの4つを観れたことは感動しかない。ストーンズ、クリーム、ジェフ・ベック・グループ、レッド・ツェッペリン、そして見ることもなく亡くなったヘンドリックスのバンド・オブ・ジプシーズ、一人だけでは創り上げることのできないバンドの素晴らしさをオレは彼らから学び、仕事も自身の生活も、バンド活動も50年以上続けてこれたことに感謝する。
JEFF SATO / 佐藤晃彦
元ワーナー・ミュージック、ユニバーサル・ビクター、ディレクター、現、(有)ジェフズ・ミュージック代表、プロデュース&ギター、新宿レコード@下北沢、オーナー等。
<当日に演奏された楽曲は以下の通り>
Infatuation
Having a Party
It Takes Two
Tonight's the Night (Gonna Be Alright)
Rhythm of My Heart
Forever Young
Maggie May
The Killing of Georgie (Part I and II)
Stay With Me
Young Turks
Reason to Believe
The First Cut Is the Deepest
You're in My Heart (The Final Acclaim)
Have I Told You Lately
Go Your Own Way
Twistin' the Night Away
Da Ya Think I'm Sexy?
Encore:
I Ain't Superstitious
Morning Dew
People Get Ready
Rock My Plimsoul
Blues Deluxe
アルバム:タイトル:ロッド・スチュワート・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(デラックス・エディション)
仕様:2CD
発売日:11月27日発売
品番:WPCR-18285/86
価格¥2,700+税
<< 収録曲 >>
(Disc 1)
1 マギー・メイ
2 リーズン・トゥ・ビリーヴ
3 ハンドバッグと外出着
4 セイリング
5 今夜きめよう
6 キリング・オブ・ジョージー(パートⅠ&Ⅱ)
7 もう話たくない
8 さびしき丘
9 胸につのる想い
10 ただのジョークさ
(Disc 2)
1 イット・テイクス・トゥー(ウィズ・ロビー・ウィリアムズ)
2 ステイ・ウィズ・ミー(ウィズ・フェイセズ)
3 燃えろ青春
4 君はハート泥棒
5 エヴリ・ビート・オブ・マイ・ハート
6 フォーエヴァー・ヤング
7 ダウンタウン・トレイン
8 リズム・オブ・マイ・ハート
9 ハブ・アイ・トールド・ユー・レイトリー
10 トム・トラバーツ・ブルース
11 フォール・イン・ラヴ・トゥナイト
12 ストップ・ラヴィング・ハー・トゥデイ
<ロッド・スチュワート アーティスト・ページ>
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