チープ・トリック 【F's GARDEN -Handle With Care- Vol.37】 by DAILY HOWL

鳴り止まない“蒼”


最近、シャワーを浴びた後に必ずドクターペッパーが飲みたくなるんですが

なんなんですかねコレ?今のマイブームです。さてブログ開始します

今回は心の底から大好きなバンド、チープ・トリックをピックアップさせて頂きます


チープ・トリックの何がそんなに好きなの?ランキング

1. ビートルズっぽさ

2. 王子様感

3. ユーモア

4. ヴォーカル、ロビン・ザンダーの声

5. キャッチーな楽曲


たぶん、ざっくりとランキングにしたらこんな感じになります。僕の音楽人生の頂点には常にジョン・レノン及びビートルズがあるのですが、世代的にも自分はビートルズよりも先にチープ・トリックやユニコーンがまず好きになって、両方ともルーツをたどっていったら、その頂点にはビートルズが存在していた感じです。チープ・トリックがビートルズっぽいのは音楽的な事だけではなくて、ヴォーカル、ロビンの王子様的雰囲気であったり、ギターのリックのひねくれた様々な特注ギターとユーモアあふれる仕草、そういったバンドメンバー全員がキャラ立ちしている感じが最高なんですよね。あとはもう単純にロビン・ザンダーの歌がメチャクチャ好き。荒々しいシャウトも、心を鷲掴みにされるバラードも歌いこなす本当に素晴らしい天才ヴォーカリストだと思います。メロディがくっきりしている曲が多いので非常に日本人好みの音楽だし、実際に武道館公演のライヴ盤が世界で大ブレイクした事により売れたので、日本から火が着いたバンドであるのもポイント高いです。


▼因みに自分がチープ・トリックのプレイリストを作るとこんな感じです


チープ・トリックってエピックから作品をリリースしているイメージが強いんですが、

ワーナーミュージックやビクターなどからも作品が出ていて、それぞれ全て名盤です

作品毎に味があってどれもカッコイイので是非、いろんな人に聴いてみて欲しいのですが、

残念ながら今では入手困難な作品も少しあるんですよね


ワーナーミュージックからは1994年に『Woke Up With A Monster』というアルバムが出ています。邦タイトルは『蒼い衝動』、これはおそらくチープ・トリックの歴史的名作でもあるセカンドアルバム『In Color』の邦タイトルが『蒼ざめたハイウェイ』となっている事から。青ではなく“蒼”。イヤー、カッコイイですね、このタイトル。凄く男心をくすぐられます。


『Woke Up With A Monster』は現在国内盤のCDとしては入手出来なくなっているので何かのタイミングで再発して欲しいと願っていますが、アルバム自体はサブスクに置いてありますので、もうこれを読んだこの瞬間、スグにでも聴いてみて欲しいです

このアルバムは古巣のエピック・レコードを離れてワーナー・ブラザースへ移籍した第一弾作品。セールス的には正直振るわなかったので決してチープ・トリックとしての代表作とは言えないけれども、それでもエピック時代の最後の方で、外部の人間が沢山入ってきてかなりオーバー・プロデュース気味になっていたバンドの状況を打開しようとする気合いや心意気がこの作品から凄く伝わってきて、個人的にはグッとくる男気溢れる一枚。全体的にもヘヴィでシンプルでやりたい事の的が絞れているし、もっと再評価されて欲しいと常々思っています。この原稿を書くために改めてじっくり聴き返してみたのですが、もう本当に素晴らしい隠れ名曲が揃っています。


因みに1974年結成、1977年デビューのチープ・トリック自体は今なお現役で、今日も世界のどこかの街を変わらぬ瑞々しい“蒼さ”でロックし続けている事だと思います。


ビートルズを激しくしたような音楽性のチープ・トリックに代表される“パワー・ポップ”とカテゴライズされるバンド達がロックシーンで長く活躍してくれたからこそ、後のウィーザーやティーンエイジ・ファンクラブといったバンド達に繋がっていくのだと、そういった音楽が繋ぐ歴史のバトンにも感謝して、今回はこのブログを終わりにしたいと思います。


さ、シャワー浴びてドクターペッパー飲もっと。


おまけ

「ジョジョの奇妙な冒険」から紐解く洋楽入門


おんぶして ねっ! おんぶして

というわけで今回のおまけコーナーもスタンド、チープ・トリックについて考察してみます


ジョジョの奇妙な冒険 第4部「ダイヤモンドは砕けない」から

本体名 : 乙 雅三(きのと まさぞう)

スタンド名 : チープ・トリック


音楽好きな自分にとってジョジョを読む最大の楽しみは、「次は何のアーティストネタを仕込んでくるんだろう?」というところが重要ポイントなのですが、第4部の連載時、遂に大好きなチープ・トリックが漫画に登場した時の事は鮮明に覚えています。しかしそれは「やったぜ!」という気持ちではなく、「なんだこりゃ、最悪じゃねーか!」という、どちらと言えばネガティヴな気持ちでした。連載当時リアタイで読んでいた自分にとっては、なんで大好きなチープ・チリックがこんな、クソみたいに有害な能力なんだと憤るばかりでした。だってこのチープ・トリックの能力、長いジョジョの歴史の中でも3本の指に必ず入る絶対に欲しくないスタンド能力なんです!


この最悪なスタンド能力、簡単に説明すると妖怪“子泣き爺”のように本体の背中におんぶするカタチで憑りついて、子供がおねだりするような口調でずっと本体を煽り続けます。そして憑りつかれた人物はその背中を見られてしまうと精気を奪われて死んでしまい、今度は背中を見た方の人物へ乗り移る。作中でも本体であった乙 雅三は背中を見られて死んでしまい、今度は興味本位で背中を見た漫画家の岸辺露伴(きしべ ろはん)へ憑りつき、様々な災いをもたらしています。


荒木先生!なんで俺の大好きなバンドをよりによってこんな能力にしちゃったんだよ!

チープ・トリックだからって安っぽい罠、しょーもない仕掛けみたいな発想でこんなふうにしちゃったんだろ!全然カッコ良くないよ!もっとカッコイイ能力にしてくれよ!と、連載当時から数年間は釈然としない気持ちをずっと抱えていたのですが、ジョジョ自体の歴史が長くなるにつれ、この全くもって迷惑な能力が逆に悪目立ちするようになり、様々なスタンド能力がある中でもチープ・トリックは比較的思い出しやすく、事ある毎に名前が出てくる意外なメリットがある事に気がつきました。なので今ではトップクラスに最悪なスタンドとしてのチープ・トリックをなんだか面白く感じられるようになるまで意識が変わりました。物事って時間の経過によって捉え方が変わってくるものなんですね。

やっぱりジョジョって奥深くて面白いわ





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